結婚相談所でやってはいけない5つのNG行為：元カウンセラーが教えるリアルなトラブル事例

婚活悩み相談

結婚相談所で“やってはいけないこと”

結婚相談所は「真剣に結婚を考える人だけが集まる場所」。だからこそ、そこでの行動ひとつで印象や信頼が大きく変わります。

「悪気はなかった」「ルールを知らなかった」──そんな一言が、実は重大なトラブルの引き金になることも少なくありません。今回は、実際に現場で多く見られた“やってしまいがちなNG行為”をランキング形式で紹介します。

元結婚相談所カウンセラーの視点から、なぜそれが問題になるのか、どんなトラブルを生むのかを具体的に解説していきます。

1位：男女の関係（婚前交渉・宿泊・同棲）

女性Aさんは、とある週末の夜に交際中の男性Bさんと食事に出かけました。楽しい時間の中で終電を逃してしまい、「今日はうちに泊まればいいよ。もちろん何もしなから安心して」という男性Bさんの言葉を信じて彼の部屋へ。

すでに真剣交際中で「結婚の気持ちは固まっている」という発言もあったことから、女性Aさんは男性Bさんを深く信頼していました。部屋に泊まった結果、その信頼は裏切られる事になりました。

部屋に入った途端、彼から過剰なボディタッチが始まりました。Aさんは何度も拒みましたが、最後は押し切られる形で男女の関係を持ってしまいます。

翌朝、Aさんの胸には「裏切られた悔しさ」と「ルールを破ってしまった自責の念」が入り混じり、感情の整理がつかないまま時間だけが過ぎていきました。

結婚相談所では婚前交渉・宿泊・旅行などを伴う行為は規約違反とされており、発覚すれば「成婚退会」という名目で強制退会扱いとなります。

女性Aさんは「彼との将来を信じたい」という思いから、男性Bさんに相談する事なく担当カウンセラーにすべてを打ち明けました。

ところが、女性Aさんが勇気を出して事実を相談所に報告すると、事情を確認された男性Bさんの態度は一変。彼は女性Aさんを電話口で散々罵倒し、成婚退会の翌日には音信不通に。突然の裏切りにAさんは深く傷つき、心身ともに大きなダメージを受けました。

結局、彼女は結婚相談所を退会しただけでなく、信頼していた相手との関係も終わり、時間・お金・感情のすべてを失う結果に。

このケースは、相談所業界では珍しくありません。男女どちらかが「結婚を前提にしているから」と気を許し、相談所のルールを軽視してしまうことで…

という三重苦に陥るケースが多いのです。

表面的には「婚前交渉の禁止違反」に見えますが、本質は“信頼関係の成熟前に、結婚の空気を先取りしてしまった”ことにあります。

男性Bさんは「結婚したい」という気持ちよりも「その場の性欲」が上回り、女性Aさんの「自分への信頼感」と「年齢的焦り」を利用して拒めないだろうと行為に及んだのです。女性Aさんは、結婚相談所という“安全圏”にいることで安心して、相手を見極める冷静さを失っていました。

つまりこのケースは、「真剣交際＝安心」ではなく「真剣交際＝より慎重になる段階」ということを教えてくれます。

• 結婚相談所のルールは、あなたを縛るためではなく「守るため」にあります。
• 「終電を逃した」「少しだけ泊まる」などの“例外”は、必ずトラブルの原因になります。
• 相手が「結婚を考えている」と言っても、行動で誠意を確認するまでは慎重に距離を保つことが大切です。

✅ポイント整理

リスク	内容
規約違反	婚前交渉・宿泊・旅行は禁止（発覚で成婚扱い）
金銭面	成婚料（10〜30万円前後）発生
精神面	連絡断絶・信頼崩壊・婚活への不信感
対策	二人きりになる空間を避ける

婚活は“信頼”を築く時間であり、“勢い”で動く場ではありません。どんなに真剣交際中であっても、婚前交渉や宿泊・旅行といった行為はルール違反にあたり、結果的に自分を不利な立場に追い込むことになります。

大切なのは、相手との距離を適切に保ち、冷静に関係を見極めること。もし迷う場面があれば、独断で判断せず必ずカウンセラーに相談を。たった一度の「例外」が、あなたの婚活人生を大きく狂わせることもあります。

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2位：交際終了を偽装して外で付き合う

結婚相談所には「成婚料」という仕組みがあります。これは、結婚が決まったときに支払う“成功報酬”で、相場はおよそ 20〜30万円前後。

入会前は「理想の相手と出会えるなら安い」と感じる方が多いものの、いざ現実に成婚が近づくと、その金額が急に重くのしかかってくる──そんな心理は意外と多くの会員が抱えます。

そのとき、多くの人の頭をよぎるのが、「相談所を辞めてから付き合えば、成婚料を払わずに済むのでは？」という考えです。

男性Cさんも、まさにそのひとりでした。相談所で真剣交際中の女性Dさんに対し、彼はこう持ちかけました。

「この交際は一旦終了って報告して、外で交際を続けない。そして二人の成婚料50万を結婚準備金に使おうよ」。

女性Dさんは男性Cさんの提案に引っ掛かりつつも、結果的に2人は相談所に「最終的に住む場所で折り合いがつかなかった」と理由を伝え、形式上は交際終了。

同時退会だと怪しまれると考え、先に男性Cさんが退会し、約1ヵ月後に女性Dさんも退会しました。しかし実際には、相談所の外で交際を継続していたのです。

その後相談所に発覚することはありませんでしたが、女性Dさんの中には「ルールを破ってまで成婚料を避けようとした彼」への違和感が残りました。

男性Cさんは「合理的な判断」と思っていたものの、女性Dさんにとっては誠実さを欠く行動にしか見えなかったのです。その後、2人の関係は徐々に冷え、最終的には破局。結果的に、お金も、信頼も、時間も失うという最悪の結末を迎えました。

このケースの問題は「ルール違反」そのものよりも、“結婚への価値観のズレが露呈した”ことにあります。

女性Dさんにとっては「誠実にルールを守り、信頼の上に成婚したい」という想いがありました。一方の男性Cさんは「お金を払うのがもったいない」「報告だけの形式で十分」と考えていた。つまり、“お金の感覚”と“信頼の重み”が一致していなかったのです。

婚活の現場では、金額よりも“そのお金に対する姿勢”が信頼を左右します。成婚料を払う＝相談所へのお礼ではなく、「お互いが責任をもって成婚という区切りを迎えた証」なのです。

• 成婚料を惜しむ人ほど、“損得勘定”が先に立ちやすく、誠実さを欠きやすい。
• 「退会後に付き合おう」という誘いは、一見合理的に見えても信頼関係を壊す伏線になりがち。
• 金銭を理由にルールを曲げる人は、結婚後も「節約」「効率」の名で信頼を軽視する傾向がある。

✅ポイント整理

リスク	内容
規約違反	成婚料回避目的の虚偽報告・抜け道交際
信頼崩壊	「誠実さよりも損得を優先する人」と見られる
金銭面	成婚料は節約できても、最終的には破局で損失増
対策	「退会して続けよう」の提案が出たら別れる

🕊ルールを破った瞬間に、2人の関係は「共に歩む」から「隠し合う」関係に変わります。
その歪みは、いずれ信頼を壊し、関係を終わらせる引き金になります。

“ルールを守れる人”は、“信頼を築ける人”──婚活の現場が教えてくれる、もっとも大切な真実です。

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3位：交際後、一回もデートをしていないのにデートした事にする

男性Eさんはお見合いの結果、女性Fさんと仮交際に進みました。結婚相談所では、仮交際が成立した場合、必ず一度はデートを行うというルールがあります。これは、実際に会ってみないと分からないフィーリングや価値観を確かめるための大切なステップです。

しかし、電話やLINEのやり取りを重ねるうちに、2人の間には予想以上に大きな価値観のズレが浮き彫りになりました。

話すテンポ、休日の過ごし方、将来設計──どれも噛み合わず、お互いに「会ってもきっとうまくいかない」と感じるようになってしまいました。

その結果、男性Eさんは提案します。

「このまま交際を発展させるのは難しいと思います。だったらもう会う必要もないし、一度デートしたことにして報告しませんか？」

最初は女性Fさんも戸惑いながらも自身も気持ちが下がっている事もあり、「そのほうが面倒がないかも」と思い、了承してしまいます。

しかし時間が経つにつれ、「誠実な活動が前提の場所で、こんな嘘をつくのはどうなんだろう…」という不信感が膨らみ、最終的に女性Fさんはカウンセラーに相談。結果、虚偽報告が発覚し、双方にペナルティが科されることになりました。

このケースの問題は、「デートしなかったこと」ではなく、“ルールを軽く扱う姿勢”にあります。

男性Eさんに「この気持ちのままデートは無意味」、とお互いの為と思ったはなかったかもしれません。しかし、「バレなければいい」「お互い同意しているから問題ない」という考え方は、婚活においては致命的なリスクをはらんでいます。

なぜなら、相談所のルールは“管理のため”ではなく“信頼を守るため”にあるからです。「誠実な交際ができる人なのか」をカウンセラーが正確に把握できなくなれば、成婚に向けてのサポートにも支障が出てしまいます。

そして、女性Fさんにとってはこの出来事が「信頼して結婚相談所に入会したのに裏切られた」という印象として強く残りました。たとえ仮交際の短い期間であっても、小さな嘘が信頼関係を根本から崩すのです。

• 「バレないからいい」は、婚活における最大の落とし穴。
• 相談所への報告は“形式”ではなく、“誠意の証”。
• どんなに気まずい状況でも、正直に報告した人が最終的に信頼を得る。
• 一度でも虚偽報告をすると、再マッチングや推薦に影響することもある。

✅ポイント整理

リスク	内容
規約違反	虚偽報告（デート未実施で「実施済み」と報告）
信頼崩壊	相手・相談所双方からの信用喪失
ペナルティ	キャンセル料の発生・カウンセラー評価低下等
対策	本当に会いたくないのならキャンセル料を払う

🕊婚活での「小さな嘘」は、短期的には都合がよく見えても、長期的には“誠実さの評価”を失うリスクに直結します。

正直に報告できる人は、結婚後も信頼を築ける人。ルールの遵守は、形式ではなく“人間性の証明”です。　　　　　　　　　　　　　　　　　

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4位：お見合い・交際中の相手をSNSで特定可能な形で公開・誹謗中傷

女性Gさんは、結婚相談所での婚活体験を自身のブログやSNSに投稿していました。彼女にとってそれは“日記の延長”であり、アフィリエイトで利益を出す“副業“でもありました。

初めは「婚活中のリアルを共有したい」という軽い気持ちから始めたものでしたが、広告収入が入ってくるといつしか「もっと利益を出す為に、もっと読者を増やさないと」…もうこれでは婚活ではありません。

そして最初は匿名性の高い投稿だったのが、よりアクセスを増やすためにどんどんリアルな投稿内容に変化していきました。

そんなある日、男性Hさんとのお見合いを終えた後、女性GさんはSNSに次のような内容を投稿します。

昨日お見合いしたIT関連職の40代男性、最初から上から目線( ﾟДﾟ)で最悪だった。プロフィール画像は髪を盛っていて、実際に会ったらスカスカ( ﾟДﾟ)さらに自分が上層部と掛け合って、会社のシステムを変えたとかの武勇伝を延々聞かされた(-_-;)とても退屈な時間をありがとうございました(T_T)

投稿にはもちろん男性Hさんの名前は出ていませんでした。しかしブログの方には、お見合い日・年齢層・職業・会話内容等はもちろん、本人が読めば自分であることか分かってしまうほど、具体的な描写が含まれていました。

しばらくして、男性Hさんがこの投稿を発見。「プライバシー侵害」「自分の評判を傷つけられた」として相談所に猛抗議。結果、女性Gさんは会員資格停止のうえ、即日除名処分となりました。

同時に、所属相談所はSNS投稿に関する規約を見直すなど、運営全体に影響を及ぼす事態に発展したのです。

このケースの本質は、単なる“SNSルール違反”ではありません。問題の根底には、「婚活の場を個人の発信の延長として扱ってしまう危うさ」があります。

SNS時代では、日常の出来事をシェアすることが習慣化しています。しかし、結婚相談所での活動は“個人情報と信頼”をベースに成り立つクローズドな空間。そこに第三者が関わる形で情報を発信すると、たとえ匿名でも相手特定のリスクが常に伴います。

特に婚活中は、話の内容・服装・職業・年齢など、ひとつひとつの断片情報が「誰か」に結びつきやすい。そのため、“実名を出していないから安全”という感覚は極めて危険です。

• SNSやブログでの婚活体験の投稿は、相手の了承なしでは原則NG。
• 仮に匿名でも、「相談所名」「年代」「会話内容」「特徴的な描写」は特定につながる。
• 投稿を見た相手や相談所が傷つくだけでなく、相談所の信頼そのものが損なわれる。
• 「自分の発信」よりも「相手の尊重」が、婚活の場では何よりも大切。

✅ポイント整理

リスク	内容
規約違反	SNS・ブログでの活動内容・お見合い内容の投稿
法的リスク	名誉毀損・プライバシー侵害の可能性
信頼崩壊	相談所・相手・業界全体への悪影響
ペナルティ	即時除名・活動履歴の抹消・再入会不可
対策	婚活内容の発信は一切しない

🕊婚活は、信頼関係を前提とした“非公開の出会いの場”です。SNSやブログでの発信は、たとえ軽い気持ちでも、他人の人生に影響を及ぼす力を持っています。

「誰も見ていないだろう」「特定されないだろう」──その油断が、あなた自身の婚活キャリアを一瞬で終わらせることもあるのです。発信よりも、信頼を積み重ねる。それが、婚活の世界で一番確実に“幸せに近づく方法”です。

5位：交際期間をルール以上に延長する

男性Iさんは、お見合いの末に出会った女性Jさんと仮交際をスタートしました。交際後は順調にデートも重ね、会話も弾み、交際初期段階から男性Iさんは女性Jさんにかなりの好印象を抱きました。しかし仮交際が3か月を過ぎた頃から、進展のスピードに差が出始めます。

男性Iさんは「真剣交際に進みたい」との気持ちを明確にしていた一方で、女性Jさんは「もう少し様子を見たい」「もう少し考えたい」と曖昧なまま。

相談所からも再三「そろそろ意思決定を」と促されましたが、女性Iさんは結論を先延ばしにしてしまいました。

結婚相談所では、交際開始から最長6か月以内に結婚の意思を固めるというルールがあります。多少の延長は認められても、それは数週間程度が限度。本来なら、6か月を迎える前に「成婚」か「交際終了」かの答えを出す必要があります。

しかし女性Jさんは、期限を過ぎても明確な答えを出さず、結局男性Iさんの担当カウンセラーから「活「これ以上」と判断され、交際終了となってしまいました。

交際終了後、女性Jさんはすぐに活動を再開し、数人の男性とお見合い・仮交際を行いました。しかし、どの相手ともピンと来ず、デートをする度に「やっぱり男性Iさんの方がいい…」という後悔の念が強まっていきました。

数ヵ月後、女性Jさんはついに「もう一度チャンスが欲しい」と相談所を通じて男性Iさんへの復縁を希望。ところが、彼から返ってきた返答は──

「また、交際をしても同じ結果になるだけだと思います。僕はすでに成婚を意識して交際している方がいますので、その方との交際に集中したいです。申し訳ありませんがお断わりします」。

というものでした。結局、女性Jさんは男性Iさんを完全に失い、「迷っていた時間こそが最大の失敗だった」と深く後悔することになったのです。

このケースの問題は、「決断の遅さ」そのものではなく、“相手の時間を尊重しない姿勢”にあります。結婚相談所での活動は恋愛とは違い、「結婚への意思を確認するタイミング」が極めて重要になります。

女性Jさんのように“判断を保留”し続けると、相手は「この人と付き合っていても時間の無駄」と感じ、結果的に信頼も好意も一気に冷めてしまいます。

• 「もう少し様子を見たい」は、婚活では“現状維持＝後退”を意味する。
• 相手の“結婚に向けた真剣度”に応える覚悟が持てないなら、早めに整理することが誠実。
• 結婚相談所の期限ルールは“焦らせるため”ではなく、“互いの時間を守るため”にある。
• 結論を先延ばしにした人ほど、後から「一番良い人を逃した」と感じやすい。

✅ポイント整理

リスク	内容
規約違反	交際期限（最長6か月）超過
信頼崩壊	「誠実さ・覚悟がない人」と判断される
成婚機会損失	決断の遅れで良縁を逃す可能性大
対策	3〜4か月の段階で“将来像のすり合わせ”をする

🕊婚活において“決断力”は、恋愛よりも重要な資質です。迷うことは悪いことではありませんが、
「期限の中で決める責任」を持てない人は、どんな相手と出会っても同じ場所でつまずきます。

相手を待たせる時間＝信頼を失う時間。“もう少し様子を見たい”の先に、幸せな未来はないのです。

結婚相談所は「安心して出会える場所」である一方、細かなルールやマナーの上に成り立っています。どんなに小さな違反でも、相手や相談所との信頼を失うきっかけになりかねません。

実際、意図せず規定に触れてしまい、ペナルティや除名といった思わぬトラブルに発展するケースも少なくありません。大切なのは「知らなかった」ではなく「知っておく」こと。

ルールを理解し、誠実に活動することが、あなたの婚活をよりスムーズに、そして確実に成婚へと導く最善の近道です。ぜひ一度、ご自身の所属相談所の規約を見直してみましょう。

 

まとめ

以上、この記事ではやってはいけない5つのNG行為について書かせて頂きました。

結婚相談所は、ルールに縛られる場所ではなく、「お互いの誠実さを守る仕組み」を持った出会いの場です。裏を返せば、そのルールを軽く扱う人ほど、婚活が長引く傾向があります。

誠実さは最も強い魅力であり、信頼こそがご縁をつなぐ最大の力。もし今、「婚活がうまくいかない」「マナーが不安」と感じるなら、一度カウンセラーと一緒に立ち止まるのも良いタイミングです。

大手相談所ではサポート体制も整っており、トラブルを未然に防ぎながら、あなたに合った婚活を進めることができます。結婚相談所のルールは、締め付けではなく“信頼を守るための約束”です。

誠実さを忘れず、相手を思いやる姿勢を貫くことで、本当のご縁は育ちます。ルールを理解することは、トラブルを防ぐだけでなく、自分を大切にすることにもつながります。